育毛剤の正しい使い方とは?育毛剤の効果と浸透を高める5つのポイント

育毛剤の正しい使い方

年齢と共に気になってくる抜け毛や薄毛。そんな抜け毛や薄毛の対策法として育毛剤を使っている方も多いかと思います。
育毛剤を使っているのに、なかなか効果が現れない・・・そんな方は、もしかしたら育毛剤の使い方が間違っているのかもしれません。
せっかく高い育毛剤を使っていても、正い使い方が出来ていないと効果が半減しますし無駄使いをしているようなもの。

5万人以上もの髪トラブルと向き合ってきた毛髪診断士が、育毛剤の正しい使い方や効果を高める方法をご紹介いたします。

育毛剤ってそもそも何!?

育毛剤とは、文字通り「毛を育むもの」です。つまり、抜け毛の進行を防ぎ髪が育ちやすい環境を作ってあげるのが育毛剤の役割です。
抜け毛だけでなく、頭皮の乾燥やフケやかゆみ、頭皮の炎症を抑える働もあります。頭皮環境を健康な状態にし、ヘアサイクルを整える事が抜け毛や薄毛を予防する鍵ですので、育毛剤はそのサポート役と言えましょう。

育毛剤は、主に医薬部外品に分類され薬用育毛剤と呼ばれるものが多いですが、中には化粧品として販売しているものもあります。
ここで簡単に化粧品の分類についてお話します。薬事法では、「化粧品・医薬部外品・医薬品」の3つに分類されます。

・医薬品・・・主に予防や治療を目的とした薬の事で、厚生労働省より効果効能が認められいるもの。発毛剤はこちらの分類に入ります。
・医薬部外品・・・医薬品より人体に穏やかに作用するもので、厚生労働省が許可した効果・効能に有効な成分が、一定の濃度で配合されています。薬用育毛剤はこちらの分類に入ります。
・化粧品・・・皮膚や毛髪を健康に保つもので医薬部外品に比べてもっと穏やかに作用するものです。

医薬品の分類に入る発毛剤は、発毛を目的としているため効果は育毛剤より期待はできますが人によっては副作用がでるものもあります。最近抜け毛気になってきた、以前に比べて髪が細く、薄くなった感じがする・・・そんな方は、まずは育毛剤から試してみる事をおすすめします。

また、頭皮がかゆい・フケが気になるなど頭皮でお悩みの方は、育毛剤まではいかない化粧品(頭皮用美容液やエッセンス)を使ってみると良いでしょう。

 

育毛剤の選び方~自分の髪や頭皮の悩みに合わせて選びましょう~

育毛剤の正しい使い方

育毛剤は、配合されているエキスや成分も様々です。自分の髪や頭皮の状態に合わせて必要な成分を見極めて選ぶのがポイントです。
例えば、抜け毛が多い方は、血行促進や毛母細胞を活性する成分が配合されているもの。
頭皮がかゆかったり炎症のある方は、頭皮の炎症を抑える成分のもの。
頭皮がべたつく方は、皮脂分泌を抑制する成分や抗酸化成分が配合されているもの。
頭皮の臭いが気になる方は、消臭成分がプラスされているもの。
頭皮の乾燥やフケが気になる方は、保湿成分が多く配合されいるものを選ぶと良いでしょう。

成分は様々ですが、主な成分をあげましたので参考にしてみてください。

血行を促進する成分
イチョウハエキス、センブリエキス、トウガラシエキス、ニンニクエキス、ショウガ根エキス、ナイアシンアミド(ニコチン酸アミド)、サンショウエキス、酢酸トコフェロールなど

毛母細胞を活性する成分
化粧品メーカーが独自で開発した成分多いです。
・ステモキシジン(ロレアル)
・t-フラバノン(トランス-3,4’-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノン)(花王)
・アデノシン(FGF-7)(資生堂)
・ペンタデカン酸グリセリド (ライオン)
その他、パントテニルエチルエーテル、オタネニンジン根エキス、オトギリソウエキスなど

頭皮の炎症を抑える成分
グリチルリチン酸2K、D-パントテニルアルコール、クマザサエキス、イチョウエキス、カンゾウ根エキス、ローズマリーエキス、カミツレ花エキスなど

皮脂分泌を抑制する成分
アスコルビン酸(ビタミンC誘導体)、ピリドキシンHCIなど

抗酸化成分
アスタキサンチン、イチョウエキス、エーデルワイスエキス、紅茶エキスなど

消臭成分
チョウジエキス、ヨモギ葉エキス、ヨクイニン、セージエキス、チャ葉エキスなど

保湿成分
加水分解ヒアルロン酸、セラミド、レシチン、水溶性コラーゲン、水溶性プロテオグリカン、セリン、アロエキス、レイシ柄エキス、冬夏虫草エキス、チンピエキス、アロエエキスなど

育毛剤の正しい使い方

資生堂 薬用アデノゲン グレイシィ

女性のための薬用育毛剤、血行を促進し毛母細胞を活性化するアデノシンやパントテニルエチルエーテル、サンショウエキス配合。抜け毛が気になる方におすすめ。

育毛剤の正しい使い方

アイナボーテPPTスカルプローション5.5

センブリエキス、グリチルリチン酸2K、加水分解ケラチン、キャピキシルなど髪や頭皮ケアに有効な成分をバランスよく配合。頭皮のフケや乾燥が気になる方にもおすすめ。

 

育毛剤の使い方~頭皮に当たりやすく使いやすいものを選びましょう~

育毛剤は、頭皮に当たりやすく使いやすいものを選ぶ

育毛剤はスプレー式から、ノズルタイプなど様々です。容器の大きさや形も違います。
育毛剤は、手に持ちやすく使いやすいもので容器があまり大きくないものがおすすめです。

また、育毛剤の溶液がきちんと頭皮に塗布できなければ意味がありません。
ノズル式は、頭皮に直接容器の先端を頭皮に押し当てて塗布するタイプですので、気になる箇所にダイレクトに塗布する事ができます。部分的に薄毛が気になる方や、毛量が比較的多い方におすすめです。スプレー式は、全体に適量がまんべんなく行き渡りますので、ショートヘアーや毛量が比較的少ない方におすすめです。

使いやすさや毛量で選んでみましょう。

育毛剤の効果を高める正しい使い方5つ

育毛剤の効果を高める正しい使い方5つ

育毛剤は、髪ではなく頭皮に塗布しなければ意味がありません。そのためには、頭皮に浸透しやすい状態を作っておくこと、髪ではなく頭皮にきちんと届くように塗布する事が大切です。

1、頭皮が清潔な状態で使用しましょう。
頭皮が汚れている状態ですと、どんなによい育毛剤を塗布しても成分が浸透されません。シャンプー後の頭皮が清潔な状態に塗布するようにしましょう。この時、頭皮の水気をきちんとふき取る事がポイントです。頭皮に水がついているままだと馴染みが悪くなります。

2、髪が太い方やロングヘアの方は、8割程乾いてから塗布しましょう
髪が太い方やロングヘアの方は、髪が水分を吸収しやすいため、ある程度乾かしてから塗布しないと育毛剤の浸透が悪くなります。ドライヤーで8割程度乾かしてから塗布するとよいでしょう。

3、髪の毛をかき分けて、指でなじませながら塗布しましょう。
きちんと頭皮に成分を浸透させるためにも、髪の毛をきちんとかき分けて地肌にノズルを密着させて塗布するようにしましょう。この時、指でなじませながら塗布する事がポイントです。かき分けて塗布して馴染ませるを繰り返して行いましょう。

4、頭頂部や前頭部を中心に馴染ませる。
血流が悪く薄毛や抜け毛が目立ちやすいのが、頭頂部や前頭部です。その部分を中心に塗布しましょう。他の部分は、頭頂部につけたのを馴染ませる程度で十分です。また、部分的に薄毛に気になる方は、その部分を中心に塗布し、後は全体に軽くなじませましょう。

5、最後は、ゴシゴシ擦らず頭皮を動かすようにマッサージ
全体に馴染ませたら、マッサージを行った方が血行がよくなり効果的です。この時は、頭皮を擦るマッサージではなく頭皮を指や手のひら全体でしっかり動かすようなマッサージがおすすめです。濡れた状態で頭皮を擦ると毛根が傷みかえって抜けやすくなりますので、頭皮を擦るのではなく固くなった頭皮を動かす感覚で行いましょう。

育毛剤の浸透を高めるための頭皮ケアのポイント

育毛剤の効果をより高めるには、育毛剤の浸透を促す事が大切です。そのためには、土台である頭皮の状態を整える事がポイントになります。ぜひ、下記の頭皮ケアを取り入れてみましょう。今使っている育毛剤の効果が数倍高まります。

・シャンプー前は、ブラッシングを行いましょう。

皆様は、ブラッシングは毎日しているでしょうか?お話を伺うと、ブラッシングをほとんどしない方も多くいらっしゃいます。そんな方は、今日からぜひブラッシングを取り入れてみてください。ブラッシングには髪の絡まりをとるだけでなく頭皮の血行を促進したり、頭皮や髪についた汚れや角質を落とす働きもあります。これをするかしないかで、シャンプーの泡立ちや汚れ落ちが変わります。シャンプー剤も少なくすみますし、頭皮への負担もかからず汚れ落ちも良くなります。頭皮の汚れ落ちが良くなることで、その後の育毛剤も浸透しやすくなります。

~ブラッシングの仕方~

1、ロングヘアの方は、片方の手で毛先を抑えてブラシで徐々に絡まりを解しましょう
2、髪の毛全体をブラッシングしたら、頭皮全体をブラッシングします。
*ポイントは、生え際から頭頂部に向かってゆっくりとブラッシングすることです。全体をまんべんなくブラッシングしましょう。

ブラシは、色々な素材がありますが猪毛や豚毛などの動物毛が髪や頭皮に馴染みやすく油分を与えてくれるのでおすすめです。

ラ・カスタ ヘッドスパブラシ

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ナイロンと豚毛の混合毛で、髪や頭皮へ密着しやすく優しい当たり心地なので、初心者でも使いやすいのが特徴です。

 

・週に2~3回は、シャンプー前のオイルケア(毛穴デトックス)を行いましょう。

サロンのお客様のヘアチェックをすると、毎日シャンプーしてるにも関わらず9割以上の方が毛穴に皮脂が詰まっています。育毛剤は、毛根に届けなければ意味がありません。毛穴に皮脂詰まりがあると、毛根へは浸透されずただ頭皮の表面に塗布している状態になります。育毛剤をを使っているのになかなか効果がでない・・・そんな方は、毛穴詰まりが原因かもしれません。まずは毛穴のデトックスケアを行いましょう。

~毛穴のデトックスケアの仕方~

毛穴に蓄積された皮脂は、脂ですので油で落とす事がポイントです。ホホバオイルなどの植物油でも構いませんが粘度が高いとシャンプーするのに時間がかかりますので、頭皮専用のオイル(プレシャンプーオイル)をおすすめします。また、脂は油で馴染ませることがポイントですので、必ずシャンプー前に乾いた頭皮に塗布しましょう。先に濡らすと馴染みが悪くなります。

1、大さじ1くらいのオイルの量を、頭皮全体に塗布してなじませます。
*皮脂分泌の多い前頭部や頭頂部を中心に塗布しましょう。
2、塗布したら頭皮を指の腹を使い、円を描くように動かしましょう。
3、最低5分程置き、その後お湯で洗い流しシャンプーをしましょう。
*放置の際、蒸しタオルを巻くとさらに効果が高まります。

頭皮専用オイルは、頭皮に負担となる界面活性剤が入ってないものを選びましょう。

ティナロ ヘッドスパイス

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20種類のスパイス&ハーブ配合の頭皮専用オイル
毛穴の皮脂詰まりを解消しながら、頭皮を活性化!5つの無添加で肌に優しく安心して使えます。

シャンプー前のオイルケア(毛穴デトックス)は、育毛にも身体にも嬉しい

私たちの身体には、日々の呼吸や口から取り入れている有害毒素(有害ミネラル)が蓄積されています。排気ガス、農薬、添加物など・・・。これらが身体に蓄積されると、身体だるくなったり、風邪をひきやすくなったり、肌荒れや抜け毛などの原因にもつながります。近畿大学とリーブ21の研究では、髪の脱毛者には有害物質蓄積量が多いという研究結果もでています。
そのために、有害毒素をデトックスして外に排泄する事が大切なのですが、加齢と共に代謝機能が落ち身体にさらに蓄積されやすくなります。年を重ねるほど、常にデトックスする意識を持つことが大切になってきます。

実は、有害ミネラルのデトックスケアで効果的なのが、頭皮なのです。
有害ミネラルは、水に溶けにくく脂に蓄積される性質があります。特に頭皮や髪には蓄積されやすく、薬物検査などでも髪を使って検査をするのもそのためです。頭皮のは髪の数だけの毛穴が存在し、皮脂分泌も多く有害ミネラルも集まりやすくなります。

頭皮の毛穴のデトックス事をする事で、皮脂に含まれている有害ミネラルが外に排泄されやすくなりますので、身体の健康だけなく髪の育毛にもつながるのです。

いかがでしたか?

育毛剤の使い方や日々の頭皮ケアをちょっと意識するだけで、より効果が高まります。ぜひ、実践してみてくださいね。